我が家には2匹のチワワがいます。
2022年現在、兄のミスターDは9歳、弟のミスターPは7歳です。
今から1年ほど前、兄のミスターD(当時8歳)に、てんかんの症状があらわれました。
初めててんかんの症状が出た時~病院での検査~現在まで、わたしが体験したことをご紹介します。
名前:まちゃこ
チワワ2匹との生活9年。実家のチワワを含めると15年以上チワワと生活。
犬の噛み癖や散歩嫌いを独自の方法で克服!
犬との生活をより良くするための情報を「笑うチワワとの生活」で発信。
犬のてんかんとは?
てんかんについては、みんなのどうぶつ病気大百科より引用させていただきます。
(以下引用)
てんかんとは、発作的に繰り返される全身性のけいれんや意識障害を主な症状とする脳疾患です。犬において最も一般的な発作の原因といわれています。
多くの場合は6か月~3歳までの若い時期に発症しますが、6~7歳ころに初めての症状が出ることもあります。
我が家のミスターDは当時8歳でしたので、遅めの発症でした。
てんかんが起きてから
はじめてのてんかん発作
はじめててんかんの発作症状が出たのは散歩中です。
お気に入りの散歩コースを歩いているときに、急に左後ろ足がひきつったような感じになりそのままこけてしまいました。
後ろ足の引きつり以外は他に異常がなく、苦しそうな呼吸や痛そうな顔もありませんでした。
ですが、後ろ足の引きつけが気になり、いつもお世話になっている動物病院の先生の所へすぐに連れていきました。
そこで言われたのが、

トゲでも刺さったのかな?ビックして足を上げたんでしょう。
でした。
病院に着いたのが発作から15分ほどたっていたので、その時には引きつけは治まっていました。
ミスターDも健康そのものでしたので、先生の言うことに安心し、その日は家に帰りました。
2回目のてんかん発作
病院を後にし、帰宅してゆっくりしていたところ、2回目の発作症状が起きました。(1回目の引きつけから3~4時間後。)
散歩中に起きた引きつけは左後ろ足だけでしたが、2回目は全身の痙攣(けいれん)でした。
体中が引きつけを起こしており、まっすぐ歩けません。
いつも穏やかな表情のミスターDも、このときは不安そうで苦しそうに見えました。
すぐに家から一番近い動物病院へ連れて行きました。(1件目の病院より規模の大きい病院です。)
ですが、ここでもまた病院に着くころには症状がおさまっており、先生には口頭でどんな状態だったかを説明しました。
(1件目の病院で「トゲが刺さったのかも」と言われたこともお伝えしました。)
詳しく説明したところ、そこではじめて先生から

てんかんかもしれません。
と言われました。
ですが、てんかんは6歳ぐらいまでにあらわれることが多く、8歳という年齢ではじめて症状がでることは珍しいそうで、詳しく検査をしないと断定はできないということでした。
こちらの動物病院では、MRIや脳波検査などの設備が無いため、詳しく調べるのであれば別の病院を紹介してもらう必要がありました。
その時点でミスターDも落ち着いていたので、

しばらくは様子を見て、発作の頻度が多いようであれば検査しましょう。
とのことで、MRIなどの精密検査が可能な病院を教えてもらいその日は帰宅しました。
先生からは、「次に発作が起きた時は動画を撮っておいてください。」と言われました。
動画で撮っておくことで、より詳しい症状を先生に確認してもらえます。
3回目のてんかん発作
3回目のてんかんが起きたのは、翌日でした。
その日はたまたま仕事が休みだったので、すぐに気づくことができたのが不幸中の幸いでした。
もしかすると、今までも私が留守中に発作がおきていたのかもしれません。
もしそうだとしたら、ミスターDはどれだけ不安で心細かったかと思うと、胸が締め付けられるようでした。
「動画を撮るように」と言われていたので、その時のミスターDの様子を撮りました。
すぐに抱っこしてよしよしして安心させてあげたい気持ちをグッとこらえ、カメラを回しました。
必死にわたしの後を追いかけるミスターD…
足が引きつりヨタヨタよろけながら歩いていました。
動物高度医療センターへ紹介状
2件目の動物病院へまたすぐに連れていき、先生に動画を見てもらいました。
発作の間隔が早い(2日で3回)ので、本格的に検査をした方が良いとなりました。
前日に教えてもらった動物病院へ紹介状を書いてもらいました。
KyotoAR動物高度医療センターです。京都で高度先進動物医療を提供しています。
完全予約制のため、この日から約1週間後に行くことが決まりました。
てんかんの検査前の事前検査
KyotoARでMRIなどの本格的な検査を行う前に、事前検査が必要でした。
事前検査の目的は、「麻酔に耐えられるかどうか」を確認する「麻酔前検査」と呼ばれるものでした。
この検査は2件目の動物病院で行ってもらいました。
以下の項目の検査を行いました。
- 血液検査
- 生化学検査
- CRP検査
- レントゲン
事前検査の結果は、数項目で異常値がみられましたが、麻酔には耐えられる程度とのことで、本格的な検査を受けることが決定しました。
てんかんの検査までの1週間
検査までの1週間の間に発作が起きた時のために、てんかん用の座薬を処方してもらいました。
人間用の同じような形の座薬です。
使用する時は縦に2つに切って、半分量で使用します。
結果的にこの座薬を使うことはありませんでしたが、この1週間の間にも3回ほど短時間(5分程度)の発作がありました。
てんかんの検査当日
検査の12時間前から絶食が必要だったため、当日の朝はごはん抜きです。
3時間前からは絶水のため、水も与えられませんでした。
弟のミスターPはお留守番です。
ミスターDを連れて本格的な検査を行う病院「KyotoAR」へ向かいました。
てんかんの本格的な検査
予約していた時間より少し早く病院へ到着したのですが、看護師さんが駐車場まで迎えに来てくれました。
受付を終えるとすぐに問診が始まりました。
問診
症状を発作が起きた順番に詳しく説明し、同時に発作が起きているときの動画も見てもらいました。
動画を見終えると、次に少し広い部屋へ移動し、歩き方を確認するために部屋の中を何度か往復しました。
この日のミスターDは調子が良く、歩き方も正常でまっすぐ歩けていました。
その後また問診した部屋へ戻り、これから行う検査について説明を受けました。
てんかんの検査内容の確認
事前の予約では、MRIと脳髄液検査の2つを行う予定でしたが、問診の結果、脳波検査も追加で行うことになりました。
脳波検査が追加になった理由として、てんかんの診断方法が大きく関係しています。
MRIなどの検査で異常が見られた場合、てんかんの診断がつくのですが、もし異常が見られなかった場合、次の検査を行い消去法で診断を行うそうです。
そのため、MRIで異常が見つからなかった場合、また予約を取り直して次の検査をしないといけないため、一度に行った方がミスターDの体の負担も少なく、かつより早く正確な判断ができるので、追加の脳波検査をお願いすることにしました。
検査中はただ待つだけ
検査中、飼い主はただ待つしかできません。
駐車場の車に戻り、看護師さんが呼びに来てくれるのを、ただひたすらに待ちます。
数時間後、ミスターDを抱っこした看護師さんが現れました。
まだ麻酔が効いているようで、力なくしっぽをふろうとするミスターDの姿に涙が出ました。
てんかんの検査結果
そこから少しして、最初の問診を行った部屋へ呼ばれました。
診断結果は、「原因不明のてんかん および ラトケ嚢胞」でした。
かろうじててんかんは理解できたものの、ラトケ嚢胞については正直さっぱりちんぷんかんぷんでした。
MRIの画像や脳波の画像を見ながら説明を受けたのですが、ミスターDのことが心配で、先生の説明も上の空で聞いてしまっていました。
後々、「だれか別の人に一緒に説明を聞いてもらえばよかった」と後悔しました。
てんかんの治療法
今後の治療方針については「かかりつけ医と相談してください。」とのことで、後日KyotoARを紹介してもらった2件目の動物病院へ、検査結果のデータを持っていきました。
(1件目で診てもらった先生にはパピーの頃から大変お世話になっていたのですが、引っ越し後自宅から遠くなったため、2件目の動物病院へお願いすることにしました。)
かかりつけ医と治療方針の相談
かかりつけ医の動物病院には先生が何名かいますが、この日は院長先生が対応してくれました。
検査結果のデータは、KyotoARから病院へ送ってくれていたようで、診察室に入るとすぐに治療方針について説明がありました。 治療方針は2つあるようで、どちらにするか聞かれました。
てんかんの治療方針 提案①
抗てんかん薬の投与
一般的な治療方針です。
抗てんかん薬でてんかんの発作が起きないようにコントロールするものです。
ただし、一度飲み始めると一生薬を飲み続けなければいけません。
てんかんの治療方針 提案②
薬は使わずに様子を見る
年齢が8歳を超えていることや、発作の頻度や症状が落ち着いてきていることから、「しばらく様子を見てみるのもあり」とのこと。
選んだてんかんの治療方針
私は提案②の「薬は使わずに様子を見る」にしました。
理由は、薬は飲み始めるとやめられないこと。
逆に、投薬はいつでも始められるので、状態の落ち着いている今は様子を見ようと思いました。
その後~現在
はじめてのてんかん発作から約一年。
ありがたいことに、KyotoARで検査をうけて以降、発作症状は出ていません。
たまに歩き方がおぼつかない事がありますが、引きつけや全身痙攣の様な症状は出ていません。
今後、また発作が起こることがあるかもしれませんが、1日でも長く今の穏やかな状態が続くことを祈っています。
てんかんの検査にかかった費用
今回の検査にかかった費用です。
・事前検査(麻酔前検査) 18,810円

・KyotoAR 122,133円

合計 140,943円
かなり痛い出費ですが、家族の命にはかえられません!!
ちなみに、わたしはペット保険には加入していません。
ミスターDを迎えて最初の1年ほどは加入していたのですが、ペット保険の考え方(本当に保険が必要になる高齢になると保険の更新ができない、一度病気にかかると次回の更新ができない等)に共感できず、解約しました。
そのため、我が家では一族貯金(チワワーズに何かあった時のための貯金)をしています。
今回の費用は、その一族貯金から出しました。
足りませんでしたけどね…
まとめ
健康で元気な状態が当たり前に生活していますが、いつ病気になるかわかりません。
これは犬だけでなく、人間でも同じですね。
てんかんはいつ発作が起きるのかわからないので、毎日元気に生きていてくれるだけで喜びを感じるようになりました。
毎日「今日も元気だね♡元気で長生きしようね♡」と声をかけています。
願いが叶いますように…☆
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